2011年2月18日金曜日

世界経済への大打撃:アジアにおける核戦争の可能性

原文翻訳
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 フランスはイランの現在進行中のミサイル開発と宇宙ロケット計画などの活動について懸念を再表明した。

 イランはミサイルの段化技術を習得する寸前であるように思われ、もし一度イランがこの能力を手にすることになれば、ミサイル技術管理レジーム(MTCR)関係国にとってさらなる脅威となるだろう。


 弾道ミサイルは、素早く目標を補足する能力(それゆえに、最小限の警告時間)、発射後に取り止めることが出来ない、飛行中の追撃可能性も低いなどといったユニークな特徴を持っており大量破壊兵器を使うために非常に適している。

 これらの性質は大量破壊兵器の射程距離と致死率を高める。そして、効果的な防衛方法がないことから隣国を脅迫強要したりすることを得意とする国にとって非常に魅力的であると言える。

 さらに、多くの国々が巡航ミサイル計画を弾道ミサイルの代わりや、補うことを目的として進めている。巡航ミサイルは、弾道ミサイルと同じく大量破壊兵器の発射に使用することが可能で生物化学兵器を散布する場合には弾道ミサイルよりも効果的である。

  そして、この傾向は中東、ペルシャ湾、北東アジア、南アジアなどの緊張が高い主要地域で顕著である。


 たとえば、イランは個体推進剤を使用したミサイル技術に関係するテストを数回行ったことを明らかにしていて、2000kmの飛距離を持つ二段ミサイルのデザインに取り組んでいることを示唆している。

 またイランは液体燃料ミサイルの性能向上にも取り組んでおり、シャハブ3ミサイルの派生型は2000kmの射程距離を持ち、更なる精度向上が実現されたと発表している。

 ミサイルに搭載された大量破壊兵器が国際経済に大打撃を与えうるのは北東アジアや中東にだけ限られるわけではなく、長距離弾道ミサイルの開発は大量破壊兵器が他の地域に対して使われるということも可能にする。


 南アジアにおいてもミサイル開発が同様の問題を引き起こすということも考えられる。世界で最も人口密度が高い地域である上にその国際経済への重要性が日に日に増加している南アジアは、核とミサイルにおける軍事競争がそのまま核戦争に繋がる可能性をも秘めている。
  
 すでに南アジアの核化の進んだ地域で観察されたように、この地域でのミサイル技術の獲得や発展は、やがてこの技術が他の地域に流失していくという危険性を伴っている。
 
 
原文:http://www.telegraph.co.uk/news/wikileaks-files/nuclear-wikileaks/8298531/MISSILE-TECHNOLOGY-CONTROL-REGIME-MTCR-REINFORCED-POINT-OF-CONTACT-RPOC-MEETING-APRIL-10-2008.html

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